COLUMN コラム

公園の思想と桑都の杜 

10.19 2026
MON

 先日、八王子市の「桑都の杜」のオープンセレモニーに出席し、事業者の挨拶をすることになった。250年ほど前にゲーテがあらわした都市緑化と公共空間の在り方の原点ともいえる「公園の思想」に触れてみた。王侯貴族や特権階級だけのものであった美しい庭園や自然を、すべての人に開放し、共有の場として提供する考えだ。 
 ゲーテは、文学者・詩人というイメージも強いが、若くしてヴァイマール公国の実質的な宰相を務め、行政改革を進めて国を再建した。 
 我が国の犯罪件数の少なさは世界でもトップクラスだ。かたや東西3000㎞、南北3000㎞と亜寒帯から亜熱帯までの豊かな自然環境は、四季折々を感じる事ができる。だからオールタイムエコノミーとオールシーズンエコノミーを同時に体感できる数少ない国だ。 
 かつて宇沢弘文教授は、すべての人が、豊かな経済生活を営み、人間的に魅力ある社会を持続的に維持するための装置を【社会的共通資本】と定義した。公園もそのひとつだ。 
 日本の都市公園も数は増えたが、本当に市民が憩える場所になるかはこれからだ。オープンセレモニーの前夜午後9時過ぎまでこの公園に居たが、大変心地よい空間だった。これから市民の方々が憩われる光景を想像すると、幸せな気持ちになった。八王子市は、東京都下ではもっとも都市公園面積が多い都市公園先進都市だ。そこでこの事業に関われた事を感謝するとともに、サードプレイスとしての公園をオールタイム・オールシーズン楽しめる場所になるよう努力したいというような話をした。(終わった後に良い話をありがとうと何人かに声をかけられた) 

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